フィギュア撮影のコサイン誤差について考えてみた。

フィギュア撮影に関する記事が以外とアクセスが多かった為(猫鯖さんのほうがもっと多かったですが)
もう少し自分が撮影する時に気を付けている事を自分で整理する為にも書いてみようと思います。
(アルターの矢澤にこが発売延期になって撮る物が無い事もありますが・・・。)

フィギュア撮影に置いて、最も重要なライティングについては、
私は説明できるほどの知識と色々検証する環境を持っていない為、
他の方が解説されているサイトを参考にしていただけたらと思いますが、
意外とフォーカス?ピント?について書いている記事が無かったので、
その部分をクローズアップして書いてみたいと思います。
(この記事は私が色々撮影した中で体感的に感じた事を元に勝手に解釈して、
 自分の中で気を付けている事になります。
 その為、必ずこの方法が正しいと主張するものではありませんので、その点はご理解ください。
 色々考えすぎて、楽しく撮影する事が出来なくなれば本末転倒です。
 趣味の世界では楽しく撮影する事が一番大切だと思います。) 

結論から先に言うと、私はフィギュアの瞳にピントが合うように意識しています。
顔が真っ直ぐ正面を向いていない場合は、手前の瞳にピントを合わせています。
下の写真を見ていただいた時に左側の写真に違和感が無いでしょうか?

露出を全く同じに揃えていないので明るさや色味は無視するとして、
大きく違うのはピントの合っている位置が、
左の写真は奥の瞳、右の写真は手前の瞳になっています。

ピントの話をする前に、カメラ用語の被写界深度について簡単に説明したいと思いますが、
写真にはピントが合っている位置とその前後一定の範囲にピントが合っているかのように見える距離が存在しています。
b
奥行きのある物を撮影すると特に分かりやすいと思いますが、
上記の写真では、ヘリやオスプレイのローターにピントが合っており、
その奥、手前と距離が離れるに従ってピントがぼやけています。
甲板を見るとハッキリ見えるところとぼやけ始めるところの幅が分かりますが、
この幅の事を「被写界深度」といいます。
被写界深度は撮影する条件によって、大きく変わってきます。
絞りを絞る(F値を大きくする)と被写界深度は深くなり(広くなり)、
絞りを開放すると(F値を小さくする)と被写界深度は浅くなり(狭くなり)ます。
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微妙に光の当たり方が違うので申し訳無いのですが、
ボケ具合を意識して見てもらえたら、違いは一目瞭然ですね。
(左はF値4.0, 右はF値11.0で撮影しています)

また被写体との距離でも、被写界深度は変わってきます。
距離が近いと被写界深度が浅く(狭くなり)、距離が遠いと被写界深度が深く(広くなり)なります。
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背景のガチャガチャを見ると、ボケ具合が違いますね。
どちらの写真も同じF値8.0で撮影していますが、フィギュア本体との距離が違います。
フィギュアレビューのように前から後ろまで全体をハッキリと写したい場合はF値を絞って
フィギュアとの距離を取る必要がありそうです。
ただ、ややこしい事にレンズの焦点距離(望遠だと被写界深度は浅く、広角だと被写界深度が深い)や
カメラのセンサーサイズによっても被写界深度は変わってくる為、
深くなる、浅くなる等の条件は、傾向として覚えておけばいいのではないかと思います。
ちなみに私はカメラ+レンズは、ほとんど交換せずに撮影しているので、
何となくの感覚で撮影しています。
これが原因で、他の方のカメラを使った場合、まったく撮影できません。
慣れは恐ろしいですね。
さらにニコンのD800など新しい機種は、メニュー関連のボタンの配置が変わっていて、
再生中に拡大しようといつもの感覚でボタンを押すと、ロックになったりとかします。
カメラ本体を変更するのは、自分にとっては一大行事になりそうですね。

話を元に戻しますが、何故、瞳にピントを合わせるかと言うと、
私はある時、女性を撮影する事にハマッた時期があり、
オートサロン等のイベントや、サーキット、モデル撮影会に通い詰めた事があるのですが、
その時に撮影した写真の中に同じような写真なのに、パッと見て違和感がある写真が存在する事に気が付きました。
最初は構図や光の当たり方がおかしいのかと思っていましたが、
違和感のある写真とそうでない写真を見比べたところ、
瞳のピントがずれている写真がおかしく感じる事に気付きました。
また、正面からではなく、斜め顔で撮影した場合、手前の瞳にピントが合っていないと、やはり違和感を感じる写真になる事にも気付きました。
(パッと見た目の違和感とは拡大していない状態での鑑賞でもおかしく感じた事を指しています。)
この写真も奥の瞳にピントが合っている為か、私は表情に違和感を感じます。
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自分なりに考えた結果、人間は無意識のうちに、
瞳を見て、映像を認識する事が多いのかな?と思っています。
人と会話する時や絵を見る時、テレビを見る時、勿論フィギュアを見る時もパッと全体を見る時は瞳に視点が行っているのでは無いでしょうか?
故に瞳がボヤけていると違和感を感じるのではないかと考えました。
あくまで自分の感覚ですので、それが絶対正しいとは思いませんが、
ピントを合わせる場所はなるべく手前の瞳と、気を付けている理由は上記の通りになります。

ポートレート撮影の本とかを読むと、
人の場合は睫毛にピントを合わせるとイイ感じとあるので、
やはり瞳周辺にピントを合わせる事は大切なのだと思います。

じゃあ、いざ瞳にピントを合わせるぞーっとした時に、いくつか困った事も出てきました。
まず一つ目は思った構図で撮影する事が難しい。
通常、ピントを合わせる位置はフォーカスポイントとして表示されますが、
標準では真ん中に配置されていています。
そのまま撮影しようと思うと、常に瞳が真ん中に来るような写真しか撮れなくなってしまいます。
f
撮影してトリミングすれば、好きな構図の写真に仕上げる事が出来ますが、
画像を切り取りますので、それでは折角のカメラの良さを使いきれません。
(気分的な物かも知れませんがセンサー一杯に撮影した写真とトリミングして画面一杯にした写真では滑らかさに差があると思います。
 画像一枚に対する画素数の違いだと思います。)

そこで出てくるテクニックがフォーカスロックになります。
これはカメラのマニュアルにも記載されているテクニックなのですが、
まずフォーカスポイントでピントを合わせます。(ロックします。)
aaaa
その状態のまま、ピントを固定した状態でカメラを動かして構図を変更し、好きな構図で撮影するという動作になります。
下の写真は最初、上の写真の構図でグッスマ時雨の左目にファインダー中央でピントを合わせて
その後、カメラを下にずらして、時雨の体がフレームに収まるようにしています。
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確かにこれなら瞳にピントを合わせたまま、好きな構図で撮影出来そうです。
良かった、良かったといいたいところですが、
この方法、実は結構なハマリ処があります。
それはカメラのセンサーは平面なので、ピントが合う場所も必然的にセンサーからみて平面になるというところにあります。
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コサイン誤差という言葉でGoogle先生に聞いていただくと色々解説されたサイトが見つかると思いますが、
構図を変更する際、自分を軸にカメラの角度を回転させてしまう事が多いと思います。無意識で。
そうするとカメラ(センサー)の角度が変わってしまう為、
事前にピントを合わせたにもかかわらずピントがずれてピンぼけが発生します。
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わざとカメラを傾けて構図を変更して撮影したのですが、
見事にピントを合わせた位置がずれて、奥の瞳に合っていますね。
aaab
よくカメラのピントが微妙に狂っているけど、サービスセンターでピントチェック受けると異常が無いという話を聞きますが、
このコサイン誤差が原因の可能性は無いでしょうか?
マクロレンズでの撮影では予想以上にピントがずれる事がよくあります。

上記の理由からピントの位置を合わせたままにするためにはカメラは水平移動させる必要があるという事になります。
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下の写真はカメラの位置を水平にスライドして撮影したものになります。
aaac
ただ、ファインダーを覗くにしろ、液晶でライブ表示するにしろ、
構図を変える際、水平を保ってカメラをスライドさせるのは中々難しいかと思います。

極力撮りたい構図でカメラを構えてピントを合わせて、カメラの移動を最小に抑えればコサイン誤差も何とか出来ると思います。
具体的には、私が使っているカメラであればフォーカスポイントを動かせるだけ動かしてピントを合わせて撮影するようにしています。
(大体の感覚で下の写真の赤いエリアぐらいはフォーカスポイントを移動させることが出来ます。)
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フォーカスポイントを変更してピントを合わせた後は極力カメラを動かさないようにしています。
あと、カメラのオートフォーカスですが、フォーカスポイントによって
精度がいい場所と悪い場所があります。
カメラ本体の性能や利用するレンズによってもその辺りの精度が変わってきますので、
自分が使うカメラの癖を掴んでおいたほうが良さそうです。
(一眼レフはほとんど位相差AFが採用されているようですが、
 ミラーレス機はコントラストAFが採用されている事が多いみたいですので、色々特性が違うようです。)
幕張メッセ、東京ビックサイト、インテックス大阪でのイベントでは私のカメラではオートフォーカス出来ないほどの暗さが多いです。
フラッシュ等の補助光が無いとフォーカスが迷ってシャッターが切れなかった事など無いでしょうか?
時々、悔しい思いをする時がありますが、ダメな時はダメですね・・・。

少し話が少し逸れましたが、
とにかくピントを合わせてからの構図変更の際はカメラの動きを最小にして撮影するように気を付けています。
あと、フォーカスですが、カメラも完璧ではなく、
ピントを焦点距離20mから5mに変更した時と、6mから5mに変更した時では精度が異なるようです。(体感的に)
やはり勢いよくフォーカスリングを回して止めた時と、
少しだけフォーカスリングを回した時では制動に問題があるのか最適なピントの位置で止まらない事があります。
その為、一度、ピントを目的の場所ではなく、
距離が近い位置に合わせてフォーカスロック、
その後、本命(フィギュアなら瞳)の位置にフォーカスを合わせてから撮影するようにしています。
あと、同じ構図で最低2枚以上は撮影するようにしています。
上記の事を意識していても、意外と一枚目はピントが合ってない事が多いですので。
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少しわかりにくいですが、続けて2枚撮影した写真なのですが、
2枚目のほうが前髪のホコリが分かるぐらいにピントが合っています。

フォーカスロックが使えないかというと、そんな事はありません。
フォーカスロックした状態で構図を変更したあと、自分自身が前後に動いて
ピントを調整するある意味マニュアルフォーカス的な方法があります。
これは構図を決めた後に、そのまま体をゆらゆらすると、
ピントが合ったり、外れたりすると思います。
そこでピントのあう位置を見つけて、シャッターを切りまくります。
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これは最後の微調整に使える方法かと思いますので、もし良かったら試して見てください。
ただ、視力が良くないと細かいピントの山が分かりにくいかも知れませんので、
役に立たなかったら、すみません。
私は、これが原因で目が痛くなります。
イベント会場でD700を構えてユラユラしていたら私だと思います。

あと、ピントにはあまり関係無いと思いますが、
ワンフェス等のイベントで私がとても気を付けているのは、撮影する位置になります。
基本的にフィギュア系のイベント等では、
単焦点レンズのマイクロ60mmF2.8Gしか持たずに参加します。
理由は描画が綺麗な事と軽い事、後は無理な撮影を諦められる事です。
私が撮影していす写真はすべてフィギュアの目の前で撮影しています。
人と人の間を抜いたり、人混みの上、または下から撮影したものはありません。
ズームレンズを持つとどうしてもフィギュアを見ている人の2、3列後ろの位置から間を抜いて撮影したくなります。(あくまで私の話です)
そうすると、前の人の頭や顔、肩等にレンズが当たってしまう事があります。
怪我をすることは無いと思いますが、当てられた方はあまりいい気分では無いでしょうし、
もし撮影されている方であれば邪魔して申し訳ないです。
もしかしたら、それが原因で上手く撮影出来ずに何度も取り直されているかも知れません。
あと、レンズに整髪料とかついたら、辛くないでしょうか?傷が付くかも知れません。
私もカメラ始めたての頃は、我先にと撮影する事に夢中になって順番を待たずに、
少し無理して撮影していましたが、歩留まりはかなり悪かったです。
自分の納得のいかない写真を量産しても意味が無いと思い、
撮影スタイルを変えて、順番をおとなしく待つ。そもそも一番前までいかないと撮れない形にしています。
あと、多分、撮影に夢中になって場所を動かずに混雑の元になりそうです。
ワンフェスともなると様々なブースがあり、人が空いている所もありますので、
無理して企業ブースを撮影する必要はないかな。と余裕も生まれました。

下の写真はトレフェス神戸のキューズQさんのブースですが、ひな壇の最上部は距離が遠くなる為、
こんな感じでしか撮影できませんでしたが、
無理して前のめりで撮影しようとすると、手前の展示物を破損したりするかもしれませんでしたので、
撮影は置いておいて、目で見て楽しむ形でじっくりと見学する事ができました。
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(先日のメガホビの中央展示の写真を見ましたが、
私の装備では撮影出来そうにありませんでしたので、
目に焼き付ける形での見学になりそうですね。
でも、撮影がメインではなく、たくさんの人に観てもらう事がメインでしょうから
その方がいいかも知れませんね。)

まあ、まだフィギュアイベントの混雑は平和なほうで、
オートサロンやスーパーGTともなると怒号や肘鉄などが飛び交ったり、一切場所を変わらない人を突き飛ばしたり、
本当にヤバイ時がありますからw
カメラ蹴られてる人とかも見た事ありますし・・・。

ガレキイベントもそうなったら怖いな・・・。
多分、大丈夫と思うけど。
ワンフェスのコスプレコーナーはどんな感じなのでしょうか?
大阪の日本橋ストリートフェスタは、徐々にモーターイベントと
変わらない感じになっているように感じますが。

またピントの話から逸れてしまいましたが、
とにかく撮影位置をしっかり確保して、ピントを合わせて、
カメラをできるだけ水平に動かして、体をユラユラして最終調整すれば、
狙ったところにピントの合った写真が撮影出来ると思います。多分。

ちなみにマニュアルフォーカスでピントを合わせることが出来る方は、
コサイン誤差に悩まされる事は少ないのでは無いかと思います。
いきなり構図を決めて、フォーカスリングを回すだけで
フォーカスエリアに関係なく、ファインダー内のどこでもピントを合わせて撮影する事が出来ますので。
ただ、イベント会場のような薄暗い場所で正確なピントをマニュアルで合わせることで出来る人はそうはいないと思います。
あと、F値を絞って撮影される方もあまりコサイン誤差は関係ないかもしれません。
マクロレンズで接写撮影した写真を確認した際、
ピントが思った位置からずれている事があった時には、コサイン誤差の事を思い出してみてください。
もしかしたら、コイツが原因かもしれませんので・・・。

以上、長々とピントについて、いつも気を付けている事を書かせてもらいました、

相変わらず、まとまりきらず長い文章になってしまいましたが、
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回は、また、撮影について何か思いついたら記事にしたいと思います。

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